あなたのブログがシェアされない10の理由

最近ブログやフェイスブックなどの「コンテンツ」を定期的に配信する、
コンテンツマーケティング」が話題となっている。

94%の中小企業、93%のBtoB企業、73% のBtoC企業がコンテンツマーケティングをしている。つまり、ほぼすべての企業といっても過言ではない。

問題は、コンテンツマーケティングに力を入れている企業は沢山あっても、実際に成功している企業はそれほど多くないということだ。Content Marketing Instituteによれば、BtoBマーケティング担当者のうち、自社のコンテンツマーケティングを「とても効果的」と感じているのはたった9%しかいない。つまり、全体的にコンテンツの制作がうまくいっていない、ということになる。

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BtoB企業マーケティング担当者でコンテンツマーケティングを「とても効果的」と感じているのは
たった9%しかいない。

マーケティング担当者が実践していることと、実際の効果は明らかに別問題ということだ。

「コンテンツはマーケティングの現在を創り、さらには未来を創る」という概念があるが、これは本当に正しい。マーケティングの神と呼ばれるSeth Godin氏もコンテンツの重要さを謳っている。他にも「コンテンツマーケティングとは古い考え方であり、今ではシンプルにマーケティングだ」という考え方もある。

なぜコンテンツマーケティングがうまくいかないのだろうか?世間では一般的で、流行りの手法だとしても、自動的にうまくいくわけでは決してないからだ。この記事は、今まで教えられた通りにコンテンツマーケティングをやっているのに、結果が実感できていないという担当者に捧げたい。

コンテンツマーケティングがうまくいかない、よくありがちな原因をいくつか挙げてみた。最初のいくつかの項目はとても重要であり、特に注力して扱っていく。あなたが当てはまっているかどうかチェックしてみてほしい。


1. しっかりした戦略がない

他のマーケティング手法と同じように、もし成功したければ戦略が必要不可欠である。それにも関わらず、多くの企業にコンテンツマーケティング戦略がないのをみて、いつも驚いてしまう。

2014年、Content Marketing Instituteとマーケティングの専門家が、BtoB企業のマーケティング担当者に対して調査を行った。結果を出しているマーケティング担当者のうち、66%には文書化した戦略があることがわかった。逆に、結果を出せていないマーケティング担当者で、戦略を文書化していたのは11%しかいなかった。

BtoCの業界も残念ながら同じような状況だ。すべてのマーケターのうち、27%しか戦略を文書化していない。50%は戦略はあるが、文書化していないと回答した。つまり、マーケティング担当者の半分ははっきりとした戦略を持っていないのと同じと言える。

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BtoC企業のマーケティング担当者のうち、文書化された戦略があると回答したのは27%、
また半数が戦略はあるが、文書化はしていないと回答した。

では、戦略があるとして、それは実行されているのだろうか?調査結果によれば、そういうことでもないらしい。戦略の有無をこの記事の最初の項目にしたのには理由がある。コンテンツマーケティングで成功したければ、戦略は必須だからだ。

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BtoCマーケティング担当者のうち、コンテンツマーケティングをする上で戦略が
「かなり役立っている」と回答したのは34%、
「まあまあ役立っている」と回答したのは57%にのぼった。

たとえ、悪い戦略でもないよりはましである。悪くても戦略があれば、何が問題なのかを見極めて改善することができるだろう。もし、戦略が全くなければ、今までやってきたことをただ繰り返し行い、時間やお金を無駄にするだけでなく、会社のブランドの印象さえも悪くしてしまう。

成功に戦略は必要不可欠である。戦略を考えるためのいくつかのポイントを紹介しよう。

  • 成功する戦略をたてるにはまずKPI (Key Performance Indicators)を定義することから始まる。
    注目すべき数字 (閲覧数、シェアの数、流入経路、CTR、コンバージョン等) を特定し、チェックし始めよう。
  • 戦略は時間の経過とともに変化していくべきである。予想よりも効果がでていないと気づいた時点で、戦略を変更するべきだ。
  • コンテンツマーケティング業者に頼らない。ちまたにはたくさんの業者があるが、戦略立案には関わらないものである。
    戦略の立案はあなたの仕事だ。業者の仕事は、スケジュールを書き出し、コンテンツをつくり、投稿するのを手伝うことである。彼らがあなたの立案した戦略を「実行」するのである。
  • コンテンツを投稿することは戦略ではない。コンテンツマーケティング戦略はユーザー、歳入、利益、そしてもちろんブランドを一つのマーケティングとして俯瞰的にみなくてはならない。

今からできること:主要チームメンバーを集め、コンテンツマーケティングの戦略を練る。


2. お金をかけていない

マーケティングにお金をかける会社は、お金をかけていない会社に比べてマーケットを拡大するのが早い。別の言い方をすれば、お金を払った分の対価が得られるということだ。コンテンツマーケティングで結果を出したければ、違いを出すために十分なお金を投資しなければならない。

下の表「結果を出すマーケティング担当者vs.結果を出せないマーケティング担当者」の5行目「マーケティングの予算の割合(%)」を見てみよう。

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BtoB企業マーケ担当者の内、コンテンツマーケティングが「とても効果的」と回答した人は
マーケティング予算の39%をコンテンツマーケティングに充てており、
逆に「全然効果がでていない」と回答した人は16%しか使っていないとがわかった。

16%と39%という大きな差がでている。そして、その違いはコンテンツマーケティングの結果にも顕著に表れている。実際、全体としてみると、かなりの額のお金がコンテンツマーケティングにかけられているのだ。

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マーケティング担当者は4兆4000億円をコンテンツマーケティングに費やしている。

コンテンツマーケティングは費用がかかる?答えはイエス。これを聞いて、マーケティング予算をけちる企業はコンテンツマーケティングにお金をかけないことを決断する。しかし、これはまだ話の半分にすぎない。

F1のレーシングカーは高価だろうか?答えはイエス。1台につき94億円もする。だがもしあなたがチームでレースに勝ちたければ、当然それだけの金額を払うだろう。

コンテンツマーケティングは確かに費用がかかるが、それだけの価値がある。費用に対して得られる効果の割合のことを、ビジネス用語では、投資利益率 (ROI) という。EメールマーケティングはROIが4,300%だ。潜在顧客のコンタクトを増やすためには、従来の方法では4万円弱費用がかかっていたが、コンテンツマーケティングの手法を活用すれば、1万3千円ほどで済んでしまう。

戦略的にコンテンツマーケティングを実行している企業は、していない企業に比べ、67%も多く潜在顧客のコンタクトを得ている。
これがどういうことか、皆さんはもう既にお分かりだろう。

単純にお金をつぎ込むことが成功を意味する訳ではない。まずは1つめのポイントにあるように、戦略に立ち戻り、再確認してほしい。しっかりした戦略があれば、より賢くお金を使うことができる。そのためのいくつかのコツを以下に記した。

  • コンテンツマーケティングの中で、ROIが一番高い、つまり最も効果をあげているものを探し、より多く投資する。
  • コンテンツマーケティングそのもの(戦術)よりも実力のあるコンテンツマーケティング担当者(人)により多く投資することを検討してみよう。成功するマーケティング担当者はどこにどのくらいお金を使えばいいかを知っている。だから、単純に今ある戦術にお金をかけるよりも、高いROIを得ることができるだろう。
  • もし、予算があまりかけられないのであれば、費用が高いもの(ビデオ、有料広告等)にお金をかけるのは後にして、コストがあまりかからないものに集中しよう。

費用をなるべく抑えるためのコツは「少ない予算でのコンテンツマーケティング」 (英文)を参考にしてほしい。

今からできること:コンテンツマーケティングに今いくらかけているのかを調べ、ROIを高くするために、より賢いお金の使い方がないか考える。


3. 宣伝していない

コンテンツマーケティングにおいて一番最悪なパターンは、コンテンツをつくった後に「何もしない」ことだ。説明しよう。たまに、単にコンテンツをつくることだけが「コンテンツマーケティング」だと思っているマーケティング担当者がいる。ではその後は?人々がどうにかコンテンツにたどり着き、オーガニック検索のトラフィックが上がり、コンテンツを読んでくれた人が皆コンバージョンまでしてくれて、自然と顧客が増えていくということだろうか。

そんなことは決してない。

コンテンツをつくることはあくまでもコンテンツマーケティングの一部であり、宣伝することも含まれる。長年、このような問題を抱えている企業をみてきた私はいつもこうアドバイスするようにしている。「コンテンツマーケティングの”マーケティング”の部分を忘れるな。

繰り返すが、コンテンツマーケティングとは、2つのステップに分けられる。

  1. コンテンツをつくること
  2. 宣伝すること

この2つうち、あなたはどちらをやっていないのだろうか。正しく宣伝しなければ、ユーザーがコンテンツまでたどりつくことはかなり難しい。コンテンツが充実していなくても、とりあえず宣伝を沢山しているのであれば、コンテンツが豊富でも全く宣伝をしていない企業よりまだ成功しやすいかもしれない。

では、どのようにコンテンツを宣伝すればよいのだろうか?投稿したブログを例として、コンテンツを宣伝する簡単な方法をいくつか紹介しよう。

  • ニュースレターを送る
  • メールからランディングページに誘導する
  • ツイートする。何度かツイートして、他の人にリツイートしてもらうことを忘れずに。
  • Google+に投稿する
  • Facebookに投稿する
  • LinkedInでシェアする
  • 業界で影響力のある人に自社のコンテンツをシェアしてもらうよう営業をかける
  • ブロガーやサイトオーナーに自社のコンテンツをシェアしてらうよう営業をかける
  • 他のサイトやブログにコメントを残す際、自社のコンテンツにも触れる

コンテンツマーケティングにおいて重要なことは、コンテンツをつくることと、宣伝の2つから成り立っているということだ。

今からできること:もし、コンテンツを宣伝していないのであれば、宣伝にある程度まとまった時間を使えるよう仕事のやり方を少し変えてみよう。


4. コンテンツがあまりよくない

失礼なことを言うようだが、単純にコンテンツ自体がよくないというケースがある。

コンテンツマーケティングはコンテンツをつくらなければいけないということであり、そのコンテンツの質は最も大切なものである。質のよくないものを次々と生産することは、会社のブランドに悪い影響を与える。その会社自体があまりよくないサービスや製品を提供するような印象すら与えてしまう可能性がある。

ここで、なぜよくないコンテンツになってしまうのか、原因をいくつか挙げてみよう。

  1. どんなコンテンツをつくればいいのかわからないどの企業も魅力的なコンテンツをつくるのに苦労している。
    テーマ、トピック、角度等何か新しいものを作り出すのは難しい。
  2. 単価の安いライターを雇っているコンテンツの質の悪さはこれによるところが大きい。私はこのタイプのケースを何度もみてきた。企業が1記事につき1,000円のライターを雇い、トピックのリストだけ渡し、記事を投稿してもらう。
    これをコンテンツマーケティングと言えるだろうか。これはただの金の無駄遣いである。このようなやり方は戦略的ではない。何よりコンテンツ自体の質が低い場合は最悪だ。多くの場合、ライターたちは良い記事がかけるほどその業界について知らないことが多い。
  3. 内容がつまらない
    信じられないほどつまらないコンテンツが世の中にはたくさんある。本当に人を引きつけるには、コンテンツはよく考えられており、1つのトピックに絞った、価値の高い情報がうまく表現されていなければならない。

現在では、皆がコンテンツマーケティングをしているため、その中で目立つのは難しい。しかし、成功したいのではあれば、平均以上のコンテンツを提供することは必要だ。簡単ではないし、費用もかかる。そして、それは一朝一夕というわけにはいかない。

今からできること:よりよいコンテンツを提供するためにやれることを5つリストアップしよう。


5. ニッチな業界にいる

コンテンツマーケターの中で、もっとも苦労しているのは、もともと顧客獲得の難しい業界にいるマーケターだ。
例えば、

  1. ターゲットがオンラインではない
  2. BtoBがほとんどで、一般の人々からの認知度が低い。
  3. 業界自体がそれほど魅力的ではない。例えば「びょうを打つテクニック」は
    「ツイッターで100万以上のフォロワーを得る方法」ほど魅力的とは言えないだろう。

もし、難しいニッチな業界にいるのであれば、今すぐ望む結果が得られるような魔法のような方法なんてないのだ。どのコンテンツが一番効果があるのかに応じて戦略をたて、1つ1つ積み重ねていくしかない。

今からできること:あなたのニッチな業界に適したコンテンツの種類をリストアップしよう。特に専門的な分野であるなら、他のマーケターがしているからといって同じことをやる必要は全くない。


6. 同じ業界に強力なライバルがいる

場合によっては、その業界がすでに他の競合によって既に独占されていることもあるだろう。素晴らしいコンテンツを大量に生産することのできる大企業とどう競争すればいいのだろうか?

今からできること
これは深刻な事態だが、勝機が全くないということではない。いくつか提案がある。

  • コンテンツを提供し続けること
    競合が強いからといって退いてはいけない。
  • 少なくても熱烈なファンを増やす
    競合から顧客を奪い取ろうとするよりも、自分たちに対する熱烈なファンを増やす努力をすべきだ。
    大抵、一番の顧客は大多数ではなく、一部の熱心なファンである。
  • 相手のスキをつく
    時間をとって競合の分析をしてみよう。相手の真似をするためでなく、相手の手薄な部分を知ることができるからだ。
    どんなコンテンツが欠けているのか、苦手としているのか調べよう。相手の穴をあなたのコンテンツのチャンスと捉えよう。

7. 長い目でみていない

コンテンツマーケティングは時間がかかるものだ。数週間や数ヶ月で結果がでると考えないほうがいい。コンテンツが注目され、自然検索されるようになるまで時間をおこう。コンテンツマーケティングは短距離走ではない、マラソンなのだ。

今からできること:最高品質のコンテンツをつくり続け、結果が出るのを待つ。


8. SEOがよくない

SEOとコンテンツマーケティングは競争関係ではなく、むしろ互いにとって補完的である。もし、SEOがよくないままコンテンツマーケティングをしていると、誰もたどり着けず、せっかくのコンテンツが台無しになってしまう。

今からできること:もしSEOに不安かあるなら、SEOの専門家を雇い、今の状態を書き出してもらおう。そうすれば、自信をもってコンテンツをつくることができる。


9. 期待値が高すぎる

確かに私はコンテンツマーケティング信奉者の一人だ。成功している企業の話はいくらでもできるし、今まで私がコンテンツマーケティングによって叩き出した素晴らしい数字を示すことができる。しかし、このようなコンテンツマーケティングに対するわくわくがあなたの期待値を高くしすぎてしまったかもしれない。

一旦足を止め、深呼吸する。コンテンツマーケティングを現実的にみよう。トラフィックを2倍にしたり、収益を3倍にしたりというようなことは起こらないかもしれない。

今からできること:もし、コンテンツマーケティングである程度の結果が出ているならば、高望みするのはやめよう。急激な上昇よりも、ゆっくりでも確実に進歩することを目指そう。


10. あなた自身が楽しんでいない

時として問題は、あなたが真面目すぎることだったりもする。ぜひ、あなたにはコンテンツマーケティングを楽しんでほしい。コンテンツマーケティングはつらく、暗い道のりではない。もう少し気軽に取り組んでみてはどうだろうか。

あなたがコンテンツ上で、気さくで面白い人でないのなら、何かを変える必要がある。コンテンツをもっと面白くするために少しギアをシフトしてみよう。

今からできること:今週、一つ以上面白いコンテンツをつくろう。


終わりに

コンテンツマーケティングがうまくいかない理由は星の数ほどあるが、上記の10の理由のどこかに該当する確率は高い。
私は世界中のビジネスの90%がコンテンツマーケティングを活用できると考えているし、より賢く使えると確信している。あなただけの武器を戦略的に使って、今いる場所から飛びたとう。

そして・・・どうか楽しんでほしい。

最後に読者の皆さんに聞きたい。自社でコンテンツマーケティングを実践していて、スランプに陥ったことはないか?もしあるとしたら、どのようにその壁を乗り越えたのだろう。悩んでいるのはあなただけじゃない。ぜひ、この機会に他の人と共有してみよう。

原文:10 Common Reasons Why Content Marketing Isn’t Working for You
筆者:Neil Patel, 顧客の獲得維持Web分析ツール「KISSmetrics」のチーフエバンジェリスト。Quick Sprout でブログも執筆中。

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