注目のスタートアップ6社に学ぶ、明日から取り組めるグロースハック事例

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「Facebookは、初日に7人以上と友達になると、継続率が上がる…」

「Twitterは、初日に5人以上フォローしたユーザーが高い割合で継続している…」

こういったデータをもとに改善施策を実施し、サービスを成長させていくことを「グロースハック」と呼び、現在注目を集めています。先のTwitterの例で言うと、登録直後のユーザーに対してフォローのレコメンド機能を提供するとともに、5人以上フォローしないと利用開始できないようにすることで、継続率が格段に上がりました。

このように、広告費やマーケティング予算をかけずに、ユーザーをよりエンゲージメントの高い状態に持っていく手法である「グロースハック」。

FacebookやTwitterなど既にグローバルに成功を納めている企業の初期フェーズからも色々学べますが、今回は最近注目を集めているスタートアップの事例をもとに、あなたの企業でもすぐに取り組めるかもしれない、施策のヒントをお届けします。


Uber :プロモーションコードによる友人紹介施策

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スマホアプリから指定した場所に、ベテランドライバーが運転する黒塗りの高級車を手配できる。そんなサービスで一躍話題になった、「Uber(ウーバー)

手配の手軽さはもちろん、椅子にマッサージ機能がついていたり、降りるときに支払いがないなど、一度「Uber」に乗れば、もうタクシーには乗れない…とも思えてしまう品質の高いサービスです。

そして、その「Uber」のグロースハックとして有名なのは、プロモーションコードによる友人紹介制度ではないでしょうか。

一度体験させてしまえば、UberのRetention(利用継続)率は非常に高く、LTV(ライフタイムバリュー)も非常に高いです。一人獲得あたりに4000(※期間限定、通常は2000円)×2人のインセンティブをつけても長期的には十分元が取れると思います。

紹介した側は4000円も無料になるので、できるだけ多くの友達に紹介しますし、紹介された側も4000円もらえるので、登録率と、実際に利用開始する率は非常に高いです。結果、バイラル係数Kはかなり高い数値になっていると思います。

※参照:http://growthhack.vasily.jp/2014/01/uber-referral-growthhacking/


Retty :ソーシャルメディア連携(Facebookの友人を自動フォロー)

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グルメ口コミアプリ「Retty」。全国の実名レビュアーの信頼できる口コミを検索することができるサービスです。

その一番の特徴は、登録ユーザーの8割以上がFacebookアカウントでログインしているので、信頼性の高い実名ベースの口コミがあること。この強みを生かして、サービスをグロースさせるためにFacebookの友人を自動フォローする機能を実装し、成長につなげています。

Facebookで登録すると、Facebookでつながっていて既にRettyをやっている友人をフォローします。アプリをはじめてすぐ友人の投稿が見ることができ、Rettyの楽しさがより伝わるのではないでしょうか。

※参照:http://growthhack.sirok.co.jp/growthhacks/growthhack201308/


Between :データ分析(コホート分析)によって日本市場に参入を決断

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恋人たちのための閉鎖型SNSというコンセプトで、2011年のリリースから約1年で220万ダウンロードを突破した「Between」。韓国生まれのこのアプリが海外展開を検討する際に、各国のユーザーの継続率をコホート分析を利用して比較、その上で日本に進出し、恋人専用SNSの分野で高いシェアを誇っています。

コホート分析とは、ある特定の集団の行動の変化を、年齢・時代・世代の三つの要因に注目して説明する分析手法です。

・国別に流入したユーザーの最初の2カ月間のアプリ利用率の推移
・なるべく同じ条件で国別データを比較するために、アプリ利用に影響のない期間(有料プロモーションやアップデート等)を選び比較
・データを視覚化するために、X軸は「days after signup(サインアップ後何日経過)」、Y軸は「全加入者のうち、その日一度でもアプリを起動したユーザーの比率」に設定

参照:http://growthhack.sirok.co.jp/growthhacks/betweenapp_analyze/


クラウドワークス:UXを大切にしながら機能を実装

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オンラインのお仕事マッチングサービス、クラウドソーシングの分野で急成長している「クラウドワークス」。2012年3月にサービスを開始し、1年10ヶ月で月間の契約金額は23倍以上、そして今なお成長を続けています。

A/Bテストや指標ベースの改善など、基本的なグロースハック施策はもちろん、「UXを高めてサービスを伸ばそう!」という基本スタンスがあることが大きいようです。

・不安感(UX)を軽減することで、離脱率の軽減、再訪率の向上を実現
・Q&Aフォーラム「みんなのお仕事相談所」の設置により、ユーザーの不安を解消
・「みんなのお仕事相談所」の設置により、仕事依頼数の改善に成功
・契約中/契約していたメンバーを管理出来るツール「マイチーム」の設置により、チーム感を演出→契約率の向上
・お金以外のかたちで受注者やアンサーに感謝の気持ちを表明出来る「ありがとうボタン」の設置により、取引のストレスを軽減→リピート率の向上

※参照:http://growthhackjapan.com/2014-04-10-what-is-behind-the-fast-growth-of-crowdworks-and-asoview/


schoo:生放送授業ページのUI・UXを改善

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「WEBに誕生した、学校の新しいカタチ」というコンセプトのもと、インターネットで“生授業”が受けられると話題の「schoo(スクー)」。独自性として「生授業」にこだわり再訪率アップを実現したり、「受けたいボタン」や「着席ボタン」などで臨場感を演出するなど様々な施策を実施しています。

一番大きな変更だと思っているのが、この「受けたいボタン」です。機能的には、ボタンを押すと「メールでのリマインド」が受け取れて、かつ任意でコメントを書き込むこともできる。書いたコメントは、授業ページの右側にニュースフィードのような形で流れます。

僕らが一番重視しているのは、一度“生中継授業”を見てくれた人が、再度、授業ページを訪れて、リピートしてくれる確率なんです。で、リニューアルを経て、現状のリピート率が84%あります。

参照:http://careerhack.en-japan.com/report/detail/116


Makeleaps:Facebookページや自社ブログの運用

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この記事を書いているブログの運営元であるMakeLeaps(クラウド請求書作成・管理サービス)。

そのグロースハックの決め手は、ソーシャルメディアやブログを活用した、自社コンテンツの作成。具体的な施策をはじめてから1年間で、サービスを利用するユーザー数の伸びはご覧の通り。

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Facebookページでは、エクセルとMakeLeapsを対比した投稿などが反響を呼び、サービスサイトへ多くの流入を実現できました。また、ブログコンテンツでは、ユーザー紹介や、まとめ記事などが大きな反響がありました。

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MakeLeapsユーザー紹介

Goodpatch Inc.土屋尚史さん

プロブロガーイケダハヤトさん

まとめ記事

これが欲しかった!都内すべてのコワーキングスペース一覧


まとめ

グロースハックとはユーザーと向き合ってひたすらやり続けるものなので、「正しい答え」はありません。

ここで上げた事例も参考にしながら、自社にあった仕組みを考え、成果に結びつくまで、改善に改善を重ねていくことで、独自のグロースハックが生まれるはず。

まずは何事も意識して取り組むことからスタートです。

松田然

ライター 兼 合同会社スゴモン代表、株式会社スゴログ非常勤取締役。 自転車旅をしながら仕事をするスタイルを取り入れ38都道府県を走行(2014年8月現在) ベンチャーから大企業まで1000社以上の取材・広告制作や、起業・フリー・上場企業・海外と様々な働き方を経験し、これからのライフスタイルのヒントを発信中。  http://moyulog.com/

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