【海外事例付き】企業がソーシャルメディアを活用する3つの原則ルールと12のアドバイス

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はじめに

Fanatical Support(熱狂的なカスタマーサポート)」で有名なRackspaceは、ホスティングサービス・クラウドコンピューティングを提供している企業で、アメリカを始めとする世界10カ所にデータセンターを所有しています。カスタマーサポートを大変重視しており、Rackersたち(Rackspace社員をRackersと呼ぶ)がその質の高いサポートを提供するために、ソーシャルメディアの活用に役立つ鉄則ルール・アドバイス・心構えについて書いた記事を掲載しています。Rackspaceソフトウェアデベロッパーであるアレックス・ゲイナー氏が書いた記事の対象はRackersですが、ソーシャルメディアを扱う企業が知っておくべきNG原則や役立つアドバイスが解りやすく説明してあるので日本語訳しました。

以下、記事です。(原文


(Rackersの一員として)Rackspace(サポートチーム)では、Rackersの体験談やスキルを積極的に社外へ発信して欲しいです。DevOps(開発運営)での経験や、マクガイバー(*1)さながらのエンジニアリング話、まだあまり知られていない最新の機能、オープンソース(*2)における経験・知識など、思いつくものはどんどん共有していきましょう。社外とのコミュニケーションやコラボレーションを促すためには、Rackersの皆さんの協力が必要なのです。

僕の話で使う「ソーシャルメディア」とはReddit、Twitter、 Facebook、Google+、Stack Overflowなどを差します。この記事はソーシャルメディアを活用するにあたってのガイドブックとして、Rackersの皆さん、その他コミュニティーの皆さんにお届けできればと思います。この記事に関してアップデートやフィードバックがあれば、いつでも大歓迎です。

(ソーシャルメディアのガイドブックっていうけど) 私には、好きに発言する権利があるはずじゃないですか!

確かに、その通りです。しかし、Rackspaceにはガイドラインがあり、そのガイドラインに従うことで関係者全員(世間一般、同僚のRackers、SEC(米証券取引委員会))がトラブルを避けることができます。皆さんには、(Rackspaceの)良い印象を周囲の人に与えてもらいたいのです。なぜなら、あなたが高く評価されれば、結果的にRackspaceの評価も高くなるからです。

ガイドラインは次の2種類に分けられます。「Rackerの価値観(Racker Values)」と「守るべきルール(Hard and Fast Rules)」です。

  1. 「守るべきルール」とは将来、起こる可能性がある法的問題やSEC(証券取引委員会)と関わる問題に巻き込まれないために必ず守るべきルールです。
  2. 「Rackersの価値観」とは、私たち(Rackers)の根本的な価値観ですが、社外や世界にも紹介したい価値観や理想です。

Hard and Fast Rules – 守るべきルール

  1. 株についての発言やどんな文脈においても「RAX」の利用を避けること。

    “RAX”はRackspaceの株式表示記号(*3)であるため、法的な面から話せること、話せないことの境目は大変曖昧です。なにが公の情報であるか、またどのように解釈されるかは非常に判断が難しく、関係者全員にとって大きな問題となる可能性があります。株について話さないようにすることが1番間違いのない行動です。RackLaw(Rackspaceの法務部)は特許に関連で大変忙しく、証券取引委員会からの呼び出しはできるかぎり避けたいからです。

  2. もし競争相手にトラブルが発生しても、放っておくこと。

    相手を冷やかしたり、Rackspaceを自慢する必要はありません。自分たち自身がトラブルに直面したときに、ちょっかいを出されたり顧客を奪われたりしたら怒りたくなりますし、それと同じことを相手に行うのはよくありません。このような状況が起こった場合でもプロとして振る舞わないと、私たち自身が同じようなトラブルにあった場合に追い打ちをかけることになりかねません。

    これはまた他社によるオープンソース支援にも同じようなことが言えます。他社がソースコード公開したプロジェクトに何らかの理由(パフォーマンス、セキュリティ、メンテナンス性など)で賛成できなかったとしても前向きに対話をする方法はたくさんあります。否定的になる必要はありません。

  3. よかれと思っても企業秘密を公開したり、安易な約束をしないこと。

    顧客やパートナーについて(公に)話すことは、既に公開されている情報かどうか3回以上確認できない限り、絶対禁止です。(不確かな情報や間違った情報を)少しでも話してしまうと、物事は悪い方向へと進んでいきます。もし何かあったときは、help@rackspace.comに連絡しましょう。Rackspaceの仲間が助けてくれます。

    コミュニティーに利益になるような統計上の数字やプロセスはブログとして投稿してください。その際には他のRackersの助けを借りてきちんと調べましょう。@Rackspace(ソーシャルメディアチーム)やhelp@rackspace.comなら、喜んで(Rackspaceのオフィシャルブログ上で)公開される記事の手伝いをしてくれます。同様に、DevOpブログ(Rackspace Developer Centerが運営するブログ)の編集者たちは皆さんの技術やノウハウが詰まった記事を世界へ向けて発信したいのです。私たちは、法務部に迷惑がかからないよう考えながら、皆さんの活動がいかに素晴らしいか、世界に広める手伝いがしたいのです。

Racker Values – Rackerの価値観

  1. できる限り手助けをすること。

    最初は誰もが初心者です。マニュアルや”man strace”(*4)が役立たないこともあります。それしか答えがなかったら、1度(Rackspaceの仲間に)助言を求めたり、help@rackspace.comを紹介してください。対応は親切、前向きに有益な情報を発信してください。また、相手を良いように理解して損することは何一つありません。

  2. 皆さん自身がRackerであることを知らせること。

    Rackspaceでの仕事に誇りを持ち、それを隠しているようには見られないようにしましょう。私たちの売りである、「熱狂的なサポート」はチームの努力から生まれたものです。Rackspaceと自分の関係を公にすることで、必要なときに他のRackerからのサポートを自然に求めることもできます。

  3. 自分自身であれ:自身の好きなことに最善を尽くすこと。

    もしも世界最大のダブステップ(ダンスミュージックの1種)のファンサイトを作りたいなら、真剣に取り組んでみてください。しかし、情熱のあまり主張を相手に押し付けるようになってはなりません。簡単に口論になることもありますが、少し余裕を持つことができれば、長い目で見るとなんとかなるものです。もし上手く妥協できないことであっても、言い争いに勝つのではなく、落ち着いて議論をしましょう。1度その場を立ち去り、しばらくの間ゆっくり考えてみるのもよいでしょう。顧客やユーザーの理解が主観的であったとしても、当人にとってそれが現実であるので尊重するべきです。

  4. 対話に貢献すること。

    他人との口けんかは避け、よく考えた提案を、できるなら参考資料を提示しましょう。

  5. お互いの賛同を得られないことに対しても納得すること。

    議論に勝つことや自分が正しいと周りに示すことは自己満足になるかもしれません。しかし、それが周りに悪いイメージを与えることもあります。プライベートな会話の中で、時にはお互いが賛成できないこともありますが、納得する努力をしましょう。「トロール(*5)」と呼ばれるような人を除いて、傲慢な態度や人を見下すような姿勢を好む人はいません。

  6. トロール(*5)にはならないこと。

  7. もし間違えたとしても、間違えを受け入れましょう。

    誰も完璧ではありません。間違えを認めることで周りからの信用を得ることができ、意見を尊重してもらえるでしょう。

  8. 「おっと、これはダメだ。」

    もし手に負えないことや、何かひどいことをしてしまったと思う状況になった時は、(Rackspaceの)ソーシャルサポートチームに協力を求めましょう。すぐツイッターの@Rackspaceへダイレクトメッセージ、またはhelp@rackspace.comにメールを送ってください。前もって対策したり、事前に事態を理解するのは全員にとって有益です。(Rackspaceのソーシャルサポートチームが24時間ソーシャルネットワークをチェックしています。)

  9. 情報やアイデアを共有し、助けを求めること。

    わたしたちは素晴らしいスキルをもった仲間(Rackers)を知っています。この関係をお互いに有効活用しましょう。もし機密情報などを漏らさない済むような、抽象的な問題があるなら、共有して最善の解決方法を探しましょう。

  10. 社交辞令はやめること。

    社交辞令は避けてください。1人のRackerとして1人の個人として、オンライン上での投稿にメリットや興味がなかったり、価値を見いだせなかったりした場合、(SNS上での)投票やリツイート、+1、いいね等はしないでください。

  11. 現状から抜け出し、外へ出ること。

    個人として評価されるように努力しましょう。Rackspaceは素晴らしいことを実現する手伝いとして、環境やサポート、ツールを(あなたに)提供できますが、それらを利用しその経験を世界に共有するのは最終的にあなた次第です。積極的に外に出ることは、コミュニティーやユーザーグループに良い影響を与え、さらに全員にメリットがあります。たくさんの人と関わることを恐れてはいけません。ただ、どのように行うかを考え、また助けが必要な時はどのように求めるのか、頭においておきましょう。

  12. ツイートや投稿する前に考えること。

    気をつけるべき場面を紹介します。バーで撮った(Rackspaceの)チームの写真をinstagramに投稿する前に、危機に陥っている顧客がその写真をどのように理解するか考えてみてください。システムのトラブルは全員に影響するわけではありません。しかし、たとえ少数の顧客にしか影響しない問題でも、同じように深刻なのです。顧客が危機に陥っているときに、(Rackerである)あなたが楽しんでいる姿は不愉快です。

注:
*1 マクガイバー:「フェニックス財団」のトップエージェントであるマクガイバーが陥った危機を手近な材料と豊富な科学知識の応用で切り抜け、数々の事件を解決する物語である。(Wikipediaより抜粋)
*2 オープンソース:インターネット上でコンピュータープログラムを無償公開し、誰でもそのプログラムの改良などを行えるようにすること。
*3 株式表示記号:株式コード、または証券コード。
*4 man strace:コンピューターのコマンドの1つ。使い方を調べるためのコマンド。
*5 トロール:主に英語圏で、電子掲示板やブログのコメントに、否定的な書き込みなどの迷惑行為を繰り返す人間の事をインターネット・トロル(Internet-Troll)」と呼ぶ。ただ単にトロールということもある。元々、英語圏では「厄介者」を指して、稀にトロールという事からインターネットミームの一つとして成立した。(Wikipediaより抜粋)

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